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「離職率が下がる!生産性が上がる!!『すごい面談』」セミナーレポート

  • 2025.06.28
  • 活動レポート

2025年6月3日(火)、コォ・マネジメント株式会社主催による「採用セミナー in オンライン 2025」が開催されました。

第一部では、著書『離職率が下がる!生産性が上がる!!「すごい面談」』で注目を集める西 博史氏による講義が行われ、第二部ではコォ・マネジメント代表の窪田 司との対談が実施されました。

本セミナーでは、退職や残業など人事領域における経営リスクを可視化した上で、信頼関係に基づいた面談が定着や育成にどうつながるのか、その考え方と実践方法が紹介されました。

このレポートでは、西氏の講義を通じて語られた「人が辞めない仕組みとしての面談」のあり方と、参加者の声から見えてきた現場の課題をふり返ります。

辞めない会社の第一歩は、関係性の見直しから

冒頭、西氏は「1人辞めるごとに350万円の損失」という数字を提示し、社員が辞める・疲弊することの“見えないコスト”に注目を促しました。

育成が進まず、採用も追いつかない現状の中で、既存社員とどう向き合うかが経営課題になっていると指摘します。

そのうえで、「すごい面談」が果たす役割として語られたのは、社員との信頼関係の再構築。

色眼鏡で見ない、感情的に叱らない、指示命令に終始しない──

面談でやりがちな3つのタブーを示しながら、相手の「今ではなく未来」に目を向ける重要性が語られました。

とくに注目を集めたのは、「ヒアリングは技術である」というメッセージ。

自己防御やレッテル貼りといった“聴けない状態”を自覚し、無意識に起こる内的会話と向き合う姿勢が必要であることが紹介されました。

頷き、相槌、トーンなど非言語のやりとりを含め、面談は信頼構築の行為そのもの。

西氏は、評価の場としての面談ではなく、「未来を描く時間」へと再定義する視点を投げかけました。

行動を変える、面談の「仕組み」と「問い」

セミナー後半では、面談によって社員の行動を変えていくための「再現性あるプロセス」が紹介されました。

西氏が提示したのは、面談を「事前準備、事実確認、理想像のすり合わせ、方法論の検討、助言の提供、計画立案」6つのステップで構成する方法です。

「いつ・何を・どこまで」が明確になることで、面談の学びが行動へとつながっていく。

これらのステップを通して、西氏は「面談はその場しのぎのガス抜きや声かけではなく、行動変容につながる育成の仕組み」と位置づけました。

さらに西氏は、面談の成否を左右するのは「特別な話術ではなく、相手との関係性を育てる姿勢やふるまい」だと語ります。

沈黙を恐れずに待つこと、相手の考えに最後まで耳を傾けること、そして自分の期待や思いを丁寧に言葉にして伝えること。

一見するとあいまいに感じられるこれらの行動が、社員の主体性や変化への意欲を引き出す土壌を育てるといいます。

つまり面談とは一方的な指導ではなく、「問いと関係性によって、本人が自ら動きたくなる空気をつくる営み」であるという視点。

スキルの精度やステップの順守と同じくらい、相手の内面に丁寧に向き合う姿勢そのものが、面談の効果を左右するというメッセージが印象的でした。

また、面談力を体系的に学ぶ育成プログラム「面談士®」の紹介もありました。

属人的になりがちな話し方や聞き方を組織全体で共有し、育成の質をそろえていく取り組みに、参加者からは大きな関心が寄せられました。

信頼関係から始まる面談──「続ける」文化を組織に根づかせるには

セミナー後半では、この日講師を務めた西氏と、コォ・マネジメント代表・窪田による対談が行われました。

参加者からは、面談の導入や実施方法、部下との距離感や効果的な問いかけに関する質問が相次ぎ、チャット欄はあっという間にいっぱいに。

多くの企業が、面談の必要性は感じているが、うまくいかない現実に直面していることが浮き彫りになりました。

対談では、信頼関係がない状態で、面談だけを実施しようとすることの難しさにも言及がありました。

信頼関係が築けていない状態で面談を行うと、かえってうまく機能しないこともある――

西氏はそう語り、面談が単なる業務報告や表面的なやりとりにとどまってしまうリスクを指摘しました。

そのうえで西氏は、「たとえ短時間でも、相手の小さな変化に気づき、関心を示すことが、信頼を育む第一歩になる」と語りかけました。

また、30分という短時間で面談を効果的に行うには、日頃の信頼貯金が必要という点にも注目が集まりました。

面談をしたから関係が深まるのではなく、関係があるから面談が機能する。

こうした視点の転換が、現場で面談を文化として根づかせるための重要な一歩だと語られました。

対談ではまた、価値観のずれや、沈黙が続いたときの対応についても具体的な工夫が共有され、参加者からは「すぐに実践したい」との声が上がりました。

西氏は、「信頼関係がない状態で面談を行っても、うまく機能しないことがある」としたうえで、「たとえ短時間でも、相手の小さな変化に気づき、関心を示すこと。そうした姿勢が、信頼を育てる土壌になる。」と語りました。

また、面談を単発で終わらせず、続けていくことが育成と定着の成果につながるとも述べ、形式や技術にとどまらない日々の関わりの重要性が、印象に残るメッセージとなりました。

ご登壇いただいた西様、現場での豊富な経験と具体的な事例をもとに、経営者や人事担当者が“明日から動ける”実践的なヒントを惜しみなくご共有いただき、誠にありがとうございました!

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Writer この記事を書いた人

ライター  黒田 靜

岡山県在住ライター。企業メディアや会社案内、採用関連、SNSのコンテンツ制作などを数多く手がけている。対面やオンラインでの取材をもとにした、人やモノの背景に深く切り込むストーリー制作が得意。

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