2023年12月20日(水)コォ・マネジメント株式会社主催、「採用セミナー in オンライン 2023冬」が開催されました。
第一部ではハローワーク採用の第一人者である五十川 将史(いかがわ まさし)氏によるセミナーが行われ、 第二部では五十川氏とコォ・マネジメント株式会社代表 窪田司が対談を実施。
「欲しい人材を引き寄せる ハローワーク求人票の作り方」をテーマに、ハローワーク求人票の作り方とハローワークインターネットサービスの活用方法、さらにはハローワークとの良好な関係性の築き方まで、元職員ならではのお話を伺いました。
このレポートでは、ハローワークを余すところなく活用することについてお話しくださった五十川氏によるセミナーと、窪田とのディスカッションをふり返ります。
第一部「欲しい人材を引き寄せる ハローワーク求人票の作り方」
第一部では「「欲しい人材を引き寄せる ハローワーク求人票の作り方」をテーマに、五十川氏による講義が行われました。
オンラインで開催されたこの日の講義には、北は北海道から南は鹿児島県まで、日本全国から参加申込が。
採用が難しくなり、採用コストが上がっていることが全国的な課題となっていることが改めて感じられました。
五十川氏は講義の第一部として、世間ではすでに「オワコン(旬を過ぎたコンテンツ「終わったコンテンツ」)」と言われるハローワークがいかに利用されているかを示す数字を紹介。
参加者の持つイメージと実態は異なり、ハローワークにはまだ十分な採用の可能性があることを説明しました。
第二部では「徹底活用したいハローワーク求人システムの機能紹介」として、2020年にリニューアルされた”ハローワークインターネットサービス”で利用できる機能を紹介。
デザイン面ではシンプルであるものの、民間の採用サイトにも引けを取らない機能が搭載されていることが周知されました。
ここで五十川氏が重点を置いて解説した機能は、下記の4つ。
① 直接リクエスト
② 画像情報
③ オンライン応募
④ 求人・事業所PRシート
①の直接リクエストについては、限定的ではあるものの民間では多くが有料サービスである”スカウトメール”と呼ばれる機能を搭載していることに言及。
求人者マイページを隅々まで使い、例えわずかでも応募率を上げていくコツについて話しました。
五十川氏が次に重要としたのは、10枚まで登録できる画像の充実。
活用していない企業も多い中で、企業の外観や商品写真を単純に掲載するだけでなく、文字を組み合わせて資格的な情報を増やし、企業のイメージを広げていくことを勧めました。
その他にも五十川氏は、オンライン応募と求人・事業所PRシートに言及しながら求人者マイページを活用して求人票を充実させていくことを促し、ハローワークインターネットサービスの利用価値について解説しました。
ハローワークから求職者を紹介してもらうために
機能について一通り話した後、五十川氏は「ハローワークで求職者を紹介してもらうコツ」を紹介しました。
ここで五十川氏はハローワークにも達成すべきとされる目標があり、人によって提供されるサービスらしさもあることに触れ、ハローワークの職員との接し方や情報のまとめ方について私見を含めたアドバイスを行いました。
五十川氏はまた、ハローワークで紹介されやすい、ターゲットとする人材の目に留まりやすい求人票の作り方をおべんとうに例えて説明。
ターゲットを絞り切れず、「その他大勢」に向けた内容になってしまっている求人票を幕内弁当に例え、「誰に・何を・どのようにして伝えるか」を具体的にした上で、キャラ弁のような独自のターゲットに向けた内容にしていくことが重要であると話しました。
制作にあたっては、ハローワークインターネットサービスの求職者の検索機能を活用し、応募者目線での検索を提案。
求人者側からは見えにくい求職者側からの視座を持つことが、ターゲットにヒットしやすい求人票を作る際に役立つと話しました。
講義の終盤、五十川氏は求人票の主要となる7項目について言及。
職種や仕事内容はじめ、求職者が高い関心を持つことがわかっている項目については自由記述をフル活用して求人票を作り込み、会社やその仕事について伝えることのできる様々な項目で「ターゲットに刺さる求人票に仕上げていくことが大切である」と締めくくりました。
第二部 対談 「2023年の採用をふりかえる」
続く第二部では、五十川氏と窪田が対談を実施。
代表質問に加え参加者からの質問に答えていく形式で、NGギリギリを攻めるような質問にも忌憚なく回答しました。
対談の中で五十川氏は、求人者が自らハローワークに自社の情報を提供することの重要性を指摘。
ハローワークに集まる情報は求職者からの提供による割合が大きいとし、求人者からも定期的に情報を提供していくことで自社をより公平に理解してもらうことが必要であると話しました。
講義の中で「自社が求める求職者はどこにいるのかを考えるべき」とした五十川氏に対し、参加者からは「求職者である以上、ハローワークで声をかけるのはどうか」との質問が。
これには「敷地外であればハローワークも不可とは言えない」としつつ、ハローワークと良好な関係性を築くことについて触れた五十川氏。
自社優先でルールギリギリを攻めるのではなく、ハローワークと信頼関係を築き、求職者への安心材料を増やすという思いで自社のことを知ってもらう姿勢が大切であると答えました。
最後に寄せられた「実際に自社の求人票を作ってもらうことは可能か」との質問に対して、五十川氏は自社のホームページも紹介しつつ、「ハローワークで出す求人票を作る過程を通して、ぜひ自社や自社の採用について自分たちでも考える機会としてほしい」と締めくくりました。
ご登壇いただいた五十川様、セミナー直後に着手できる具体的な対策と、採用に対する企業姿勢を考えるきっかけをいただきありがとうございました!
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