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「これからの新卒採用について考える」採用セミナー 講義レポート

  • 2023.09.10
  • 活動レポート

2023年7月19日(水)コォ・マネジメント株式会社主催、「採用セミナー ㏌ 岡山 夏 2023」が開催されました。

第一部では、採用コンサルタントや採用アナリストとして「イキイキと働く人が増える社会を作ること」を自身が働く目的として活動し、NHKや日本経済新聞など、各種メディアに年間100本以上のコメントを掲載される、谷出 正直(たにで まさなお)氏によるセミナーが行われ、 第二部では谷出氏とコォ・マネジメント株式会社 代表 窪田司が対談を実施。

「25年卒採用の最前線 」をテーマに、24卒ではどういう変化が起きていたのか、既に始まっている25卒ではどういう変化が多いのかについてお話しいただきました。

このレポートでは「これからの新卒採用について考える」ことについてお話しくださった谷出氏によるセミナーと、窪田とのディスカッションを振り返ります。

第一部「これからの新卒採用について」谷出 正直氏

第一部では「これからの新卒採用について」をテーマに、谷出氏による講義が行われました。

この日谷出氏は、講義開始予定時間の10分前に会場に揃い、ノートとペンを手に谷出氏を注視していた全参加者を前に、「なぜ今日、皆さんはそんな期待を込めて私の講義を待っていてくれたのか」という質問を投げかけました。

谷出氏は、「多くの企業が会社説明会をこのような雰囲気で盛り上げることができず悩んでいる」とし、日ごろから窪田が来場者(顧客)と頻繁にタッチポイントを作り、採用についての話題を投げかけ、共有してきた土台の上に、事前に参加したくなるようなアナウンスがあったことを指摘。

参加者が自社の会社説明会のために、事前の関係構築や十分な情報提供を行っているかを問いました。

思いがけない不意打ちに感心しきりの会場とともに、講義は定刻通りにスタート。

時おり笑いを交えながら、谷出氏は全国で行われた採用の成功事例を紹介しました。

各社の取り組みとして、ターゲットや自社の特徴を明確にして、いかにメッセージを届けるかについて考え、成功していることを指摘し、求職者が「自分ごと」として関心を持ってくれるような求人のあり方について解説しました。

次に紹介されたのは、以下の4社。
・デジタルハリウッド「面接官の履歴書を学生に共有」
・カゴメ「不採用者にも同社商品をプレゼント」
・講談社「採用フローや内容、人数の推移など詳細をホームページで公開」
・三菱商事「3月採用活動スタートとホームページで発表」

谷出氏はこれら企業の取り組みを取り上げながら、自社のスタンスを伝えることや他社との違いを打ち出していくことの重要性を伝えました。

また、とある企業が採用を目的として野球部を発足させたことや、ターゲットとする大学の部活とスポンサー契約している企業があること、さらには野球場内のベンチにネーミングライツを得て、採用に活用していることについても言及。

採用に向けた学生からの「認知の取り方」について、既存意識の転換を促しました。

働くことへの意識形成を学生任せにしない採用活動

いくつもの企業による成功事例を紹介した後、「ただこれらの成功事例を盲目的に真似してみても、同じ結果が得られるわけではない」と話した谷出氏。

成功に至るまでの行動が自社の考え方や思考と合っていなければ、成果にはつながらないことを説明しました。

谷出氏はここでそれぞれの企業が自社の創業や、継続して顧客からのニーズがある理由を深掘りし、「自社は何を大切にしているのか」を考えることの重要性を指摘。

「そもそも何をすることが自社にとっての採用活動なのか」まで考えておかなければ、斬新なやり方を採り入れたところで採用や定着にはつながらないと話しました。

谷出氏はまた、採用側も「何を伝えたいのか」を明確にし、自分が納得した上でなければ求職者には思いが伝わらないと言い、経営者や採用担当者が自分自身を開示し、思いを自分の言葉で伝えていくことの重要性を説明しました。

セミナーの終盤、谷出氏はこれまでサービスを受ける側として生きてきた学生に対し、企業は今後の採用活動を通じて「社会人側のコミュニケーションの取り方を指導していかなければならない」ことに言及。

すでに社会人として意識形成できている学生を上位層と取り合うのではなく、「やりたいことをやる」のが仕事であるという考えを持つ学生に対し、企業側は「誰かの役に立つ」ことが仕事であるという考えを伝え、共感してくれた人を採用していくことが、採用成功への一方であると話しました。

また谷出氏は、今後の採用活動は自社独自の価値観や取り組みについて考え、自社に合う取り組みに変えなければならない時代が来ていると指摘しました。

さらに今後企業は、求職者によって「選ばれる側」になると谷出氏。

これまで求職者にしてきた「あなたを一言で表すとどうですか?あなたの強みや弱みは何になりますか?将来のビジョンは?入社してやりたいことは?志望動機は?」といった質問を、逆に「御社を一言で表すとどうですか?御社の強みや弱みは何になりますか?最近で力を入れていることは?将来のビジョンは?入社してこういうことができますか?私を採用したい理由は?」といった質問をされる立場になると話し、前述のように思いやビジョンを明文化しておくことを勧めました。

最後に谷出氏は「選考フローは何のためにあるのか」について、下記の3点を挙げました。
・会社と学生のお互いが理解し合うため
・その理解の上で共に働きたいと思うかどうかを判断するため
・採用、定着、活躍というステージを通じて、人間関係を作っていくため

そしてこのフローの中で学生の意識を変えながら、自社の価値観と合う人に応募してもらい、採用から定着という最終目標に向かって採用を行っていくことの重要性を伝え、講義を締めくくりました。

情報量の多さに圧倒された講義の後、谷出氏は窪田とのディスカッションを行い、窪田や参加者からの質問に回答。

各社が直面している採用での社長面接の設定の仕方や、研修期間の定め方、内定辞退率の高さといった課題をひとつひとつ分析し、個々にアドバイスを送りながら、求職者には採用担当者自身の言葉で実直に自社のあり方を伝えつつ、並行して必ず軸となる会社の思いや考え方を伝えることが大切であると話しました。

いくつものメディアがデータを仰ぐといわれるほどの情報量を誇る谷出氏の講話は、行動サンプルだけでなく「自社の価値観とあり方やり方を明確にせよ」という具体的な示唆に富み、「自社でできる取り組み」について、熱心にメモを取る参加者の姿が印象的でした。

ご登壇いただいた谷出様、 これからの採用活動の方向性を決めていくのに非常に有効な情報提供と、新たな時代に求められる考え方をインストールしていただきありがとうございました!

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Writer この記事を書いた人

ライター  黒田 靜

岡山県在住ライター。企業メディアや会社案内、採用関連、SNSのコンテンツ制作などを数多く手がけている。対面やオンラインでの取材をもとにした、人やモノの背景に深く切り込むストーリー制作が得意。

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