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第1回 Rally「高収益組織をつくるための組織体系」講座レポート

  • 2020.03.01
  • 活動レポート

2020年2月17日(月)、中小企業診断士、窪田 司(くぼた つかさ)コォ・マネジメント株式会社代表取締役による、戦略的人事講座”Rally”、第1回目の講座が開講されました。

会場は岡山駅前にある、第一セントラルビル2号館8階フォレスト。組織づくりに関心を持つ7名の経営者が参加しました。

全5回を予定する”Rally”第1回目のテーマは、「高収益組織をつくるための組織体系」。

「一般論や他社はどうでもいい」と断じる窪田のもと、参加者は自社が抱える課題と向き合いました。

講座のねらい

ひとつめは、「中小企業はこれからどのように組織を大きくし、持続的に収益を上げることのできる体系を作ればいいのかを理解する」こと。

そしてもう一つは、「5年後の自社の組織図の下書きを作成する」こと。

またこれら2つについて考えながら、窪田は参加者が抱える課題に個々に回答することを伝えました。

組織とルールの必要性を理解する

組織を理解するにあたって窪田は、「組織とは、ゴール・タスク・メンバー・ルールを含む”組織の4原則”を満たすコミュニティである」ことを解説しました。

なかでも組織をうまく回すためには、“全員がルールを守ること”が重要であると強調。

ただ現実には、多くの組織で高い成果を上げる社員のルール違反が黙殺されており、上司が注意できなくなっているケースが報告されています。

「社員が『同じ組織に属している』という帰属意識(4原則では“メンバー)を持ち強い組織を作るためには、一切の例外を認めず、ルールは徹底させるべきである」と窪田は話しました。

組織が個人に与えるべき価値とは?

ルールの設置に対し経営者からは、「厳しい管理は離職につながるのではないか?」との不安が。

窪田は、「組織と個人の関係において、与えるものともらうものが等価で、お互いに高め合っていく関係性があれば、離職のリスクは少なくなる」と話し、ERG理論を紹介しました。

ERG理論とは、組織の経営と発展に必要な、生存欲求・関係欲求・成長欲求をいいます。

社員が持つこの3つの欲求、特に関係と成長に関する欲求を会社側が満たすことができれば、離職は抑えやすいと窪田。さらに成長に貪欲な社員を育成することができれば、会社の力はより強くなると話します。

反対に従業員の働きが十分でないときは、接点を増やして関係性を深め、成長欲求を満たすこと。目標を満たさない社員に対して「働きが十分でないことを伝える」ことも、意外に多くの企業で行われていないことが共有されました。

現在の組織と、5年後の組織のシミュレーション

休憩をはさんで後半は、参加者が実際に自分の会社についてのシミュレーションを行いました。

作成したのは社員の年齢分布表と、部門ごとにどのポジションに誰を配置しているかを一覧にした組織マップ。

現在の組織マップと5年後の組織マップを記入した参加者からは、「うわっ、5年たったら60歳以下の社員がおらん!」などの悲鳴が。

5年後に人手不足となって採用を初めても、採用者の年齢に近い同僚がいなければ、応募が敬遠されるか、離職率が高くなるリスクは避けられません。

まずは5年後の年齢分布を確認することで、組織の補強すべきポイントが見えてきました。

この組織マップは定期的に作成することで、コンサルタントなど外部の力を借りなくても、経営者自身で組織の弱点を見つけられると窪田は伝えました。

自社の戦略から、組織を構築し管理職を育てる

近年の組織学では、「会社をどう経営していくかの戦略があった上で、必要な組織構造を作るべきである」と言われています。

新店舗の出店などを予定しているのであれば、5年後の組織図は事業展開に沿った人員を配置するべきと窪田。参加者は新しい部門も含め、部門ごとに規模や成長、収益や配置人数がわかる一覧を作成しました。

すでにある部署でも、拡大路線なの縮小路線なのかによって配置すべき人材は変わります。5年後の組織マップを作成してみると、現場では人材不足だと感じていても、補強すべきでないことなどが明らかになっていきました。

また組織構築においては、トップと現場を結ぶ「連結ピン」となる管理職の育成が必須です。

トップの交代や、事業の拡大を見込んで次世代の組織を構築するためには、任命した人がいかに管理職に適材であるかを伝え続けること。それによって「成果を上げるチームを育成する」人材を育てることが必要であると、窪田は話しました。

Rally第1回目のまとめ

「経営者はたとえ根拠がなくても、大きなビジョンを語ることが大切である」と窪田。

経営者は従業員の誰よりも先々のことを考えて事業を進めるものですが、社員の理解を得るにはあらかじめ組織の未来図を現場と共有し、管理職と連携して経営をしていく必要があります。

「魅力的な未来を語り、戦略に沿った組織づくりをし、ポジションに合った人材を育成していくことで、企業は成長していく」と講座は締めくくられました。

最後に参加者からは、「日々の仕事や、事業を任せるときの社員のモチベーションを上げる方法が知りたい」、「働き方改革によって落ちた生産性はどう補えばよいのか」などの質問が。窪田は個々の質問に対し、実践的な回答をして講座を終了しました。

18時30分から21時まで、講義とディスカッション、そして5年後の組織図の作成など、密度の濃い時間を過ごした参加者。

講座が終っても質問や議論は絶えず、退出する参加者からは「あーーおもしろかった!!」の声が上りました。

Rallyでは、2020年3月16日(月)に第2回目の講座を予定しています。テーマは「中小企業における評価制度のポイント」。

1社2名まで参加可能ですので、ぜひ次世代を担う経営幹部や経営幹部候補も一緒にご参加ください!

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Writer この記事を書いた人

ライター  黒田 靜

岡山県在住ライター。企業メディアや会社案内、採用関連、SNSのコンテンツ制作などを数多く手がけている。対面やオンラインでの取材をもとにした、人やモノの背景に深く切り込むストーリー制作が得意。

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