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中小企業の「野球部採用」は成功するのか~Rally第2回特別レポート

  • 2020.10.13
  • 活動レポート

2020年8月から始まったRally第2部。

メインテーマについての講話もさることながら、参加者からの質問やトレンドに合わせたそのとき限りのトピックスも好評です。

9月15日に開催された第2回では、「採用戦略が組織の質を決める」というテーマに沿って、リアルな事例がいくつかピックアップされました。

今回はその中から、特定の中小零細企業などで行われる差別化のひとつ、「野球部採用」についての議論を紹介します。

政府も新陳代謝を促進。今後ますます増える「人手不足倒産」

今回窪田は、中小零細企業の採用の実情について言及。

人口減少の影響で中小零細企業の採用はより厳しい戦いになると考えられてきた近年、実は労働人口は7年連続増え続けているというデータが示されたことを紹介しました。

労働人口が増えた理由は、シニア雇用や女性の社会進出が増えたことで働いている人の比率が上がったため。

データは「人手不足であるかのように感じていただけで、本格的な人手不足ではなかった」ことを表していました。

企業は人手不足のために採用できないのではなく、単純に採用に失敗していたことが明らかに。

最近の例をあげれば、新型コロナウイルス感染症による影響で、解雇者は全国に5万人いると言われています。

それにも関わらず、採用に成功した企業が増えたように感じられないことも「採用の失敗」を裏づけていると窪田は指摘しました。

人手不足にあえぐ企業に対し、政府は2014年以降、低く抑えられた開業率と廃業率を引き上げ、今後も新陳代謝を促進していくと公言しています。

窪田は「人手不足による倒産は増える傾向にある一方で、公的な手が差し伸べられることは期待できない状況である」と説明しました。

中小企業が取り組むべきランチェスター戦略

中小企業の採用の厳しい状況を踏まえ、窪田は「それでもいまだに多くの中小零細企業は、大手企業と同じ手法で採用にとらわれている」と指摘。

給与面や労働条件において、大企業に勝る魅力を持たないのであれば負けは確実。今後も人手不足に悩まされ続ける道は避けられないと予測しました。

このとき窪田が紹介したのは、戦略を変え、中小零細企業だからこそできる方法で勝負をかけていくランチェスター戦略。

別名”弱者の戦略”とも呼ばれ、広く応募者を募り、辞めずに残った人材を育成する大企業とは真逆の戦略です。

窪田はこのランチェスター戦略に則り、「一騎討・集中戦略・定性採用」の3つを柱とする自社にマッチする人材のピンポイント採用を狙っていくことを提案しました。

ターゲット×差別化による採用

窪田は採用におけるランチェスター戦略のひとつとして、自社が必要とする能力や条件を持つ人材(ターゲット)に対して、他社とは違う待遇を用意(差別化)して獲得を図る戦略を紹介しました。

一般的にはよくあるものの、中小企業が大企業と差をつけるために給与や年間休日を増やすといった対策を行うことは、コストの割に魅力が少ないと指摘。

真新しさに欠ける待遇面の改善ではなく、”元野球部員”や”ゴルフが好きな人”という、特定の経歴や趣味に絞った応募条件で注目を集める企業を取り上げました。

ここではIT業界大手であるサイバーエージェントがおこなっている、麻雀採用をピックアップ。

過去、募集条件を「甲子園出場校に類する高校野球経験者」とし、採用に成功した会社があることも加えました。

これに対し参加者からは、「野球やゴルフ、マージャン、なかには焼き肉好きなどが応募条件として提示されることがあるが、これで本当に優秀な人材は集められるのか?」との疑問が上がりました。

野球部採用を成功させるための条件

参加者からの質問に対して窪田は、建設業を営むクライアントを紹介。

「当該企業で元野球部員の採用に成功したのは、厳しい練習に耐えてきた経験を持つので、体力的にきつい仕事でもやめにくいという相関関係があった」と解説しました。

またサイバーエージェントの麻雀採用でも、「麻雀が得意な人は人の心理を読むことに長けている=自社の仕事に向いている」という根拠が示されていると話しました。

一方で窪田は、甲子園の出場経験から精神力を評価されて入社したものの、事務的な仕事や高い思考力を必要とする仕事が続かず、退社が相次いだ事例も提示。

野球経験を持たない社員から「この会社はいつから野球チームになったのか」との声が上がり、野球と関わりのない社員から仕事に対する熱意が失われたと話しました。

差別化を図った採用を行う場合でも、会社の価値観や仕事に対するやりがいをおざなりにした場合は、採用には成功しても不幸な結果を招くことがわかっている」と窪田。

一方で業種によっては、「普通のことをしていたのでは全く応募か来ない。どんな人でもいいからまず応募してもらいたいケースもある」ことを伝えました。

最後に窪田は、「応募を得る手段、目立つための手段と考えるのであれば、野球やマージャン、焼き肉に特化した差別化は、採用後の結果とはまた別次元で捉える必要がある」ことを共有し、議論をまとめました。

今回講座でお話しした採用についての総合的な内容は、第一部3回 Rally「大企業に負けない採用戦略」講座レポートで詳しくお伝えしています。

ぜひそちらもご覧ください!

(text by:黒田 靜)

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Writer この記事を書いた人

ライター  黒田 靜

岡山県在住ライター。企業メディアや会社案内、採用関連、SNSのコンテンツ制作などを数多く手がけている。対面やオンラインでの取材をもとにした、人やモノの背景に深く切り込むストーリー制作が得意。

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