2022年2月15日(火)、コォ・マネジメント株式会社主催「展示会のプロに学ぶ 合同説明会必勝セミナー」が行われました。
このセミナーでは、「出展コストの33倍売るノウハウを伝える、日本唯一の展示会営業コンサルタント」、清永健一先生によるオンライン講演が実現。
自身のメインサービスである展示会営業のノウハウを、新卒や中途採用に向けた合同説明会(以下、合説)向けに置き換えてお話しいただきました。
ここでは採用に悩みながらも、広い視野で知見を得て自社の活動に活かしていきたいと参加された方々からの質問も含め、リアルな展示会で培ったノウハウを惜しみなく提供してくださった清永先生のセミナーの全容をふり返ります。
「1分間の自社紹介」が表すもの
この日は開始早々、清永先生から「2人1組になり、1分間で自社を紹介する」という課題が。
参加者は序盤からの活動にためらいながらも、ブレイクアウトルームにて課題を実践。
お互いの紹介を聞いた後、今度は反対に相手を紹介する「他己紹介」を行いました。
ここで清永先生が強調したのは、「自分の紹介によって、自社はどのような会社だと相手に伝わっているのか」を知ること。
合説のブース前に立ち、求職者に対して自社をどのように言語化するのか。
さらにその説明を聞いた求職者が近親者に「どんな会社でどう感じた」と伝えるのかを意識し、自社紹介を組み立てることの重要性を解説しました。
清永先生はこの自社紹介を作るにあたり、
・最初の10秒で興味喚起
・次の10秒でビジネスの概要説明
・次の35秒で会社の歴史や商品の開発秘話といったストーリーを展開
・ラスト5秒ではウェブサイトを見る、自社セミナーへの参加を促すなどの行動要請
といった流れを提案。
実際にご自身が顧客に対して行う自己紹介を実演し、参加者の注意を1分間、逸らせることなく惹きつけました。
参加者を「信頼しすぎない」ブースづくり
自己紹介を用意したところで、清永先生は実際の説明会におけるブースづくりに言及。
「1ブース・1メッセージ・1ターゲット」をキーワードに、合説コンセプトを決めることを提案しました。
清永先生は、「求職者は企業側が考えるほど積極的に合説に参加しているわけではなく、むしろ受け身で情報を受け取っている」とした上で、ブースに掲げるキャッチコピーを考えていくことを指南。
・求職者に対するメリットの提示
・数字を含めて具体性を持たせる
・どういう人に来てほしいのかを呼びかける
というルールを前提に、「長くても2行、1行あたり25文字を超えない」言葉でわかりやすく呼びかけることを伝えました。
さらに「作ったキャッチコピーは、求職者になりきって眺めてほしい」と清永先生。
他の人の意見も聞きながら、話を聞きたくなるような言葉にブラッシュアップしていくことを促しました。
さらに清永先生は、企業のイメージカラーに合わせてブースとキャッチコピーを統一し、さらには1分間の自社紹介を採用活動専用の名刺に反映させていくことに言及。
ブース前のセミナーを開催して短い時間と言葉で求職者を惹きつけ、強い印象を残していくテクニックも伝授されました。
合説テクニックをオンライン面談にも反映
セミナーの終盤、清永先生はオンライン面接ならではのマナーについても言及。
対面して話すことと同様、オンラインでも「見せ方」を工夫して印象をよくしていくだけでなく、それらのテクニックを面接時に求職者に提供し、自社の印象をさらにアップさせるといった上級技も伝授しました。
清永先生はまた、フォローメール向けの動画を活用し、求職者と一対一の関係を深めていく方法も解説。
「展示会も合説もエンターテインメントの一種だ」とし、様々な見せ方で相手を楽しませ、惹きつけ、いかに縁をつないでいくかが規模の小さな会社が優秀な人材を確保するためのポイントになると話しました。
講義後の質疑応答では、「合説で応募を決めてもらうことは無理」と断定しながらも、「いかに賑わいのあるブースを作るのか」、「一人当たりおよそ20分程度の求職者との限られた時間をどう配分していくか」といった質問に対して回答。
自社での説明会への参加や面談など、次のステップにつなげていくための地道な積み重ねが重要になるとして講義を締めくくりました。
”展示会営業のプロ”という、採用から見れば異業種の清永先生からの言葉は、わずか2時間ほどで参加者の視野を大きく広げ、自社を見直すきっかけを創出。
軽快なテンポとプロフェッショナルならではのテクニックに圧倒されながらも、最後は全員の笑顔で会は締めくくられました。
ご登壇いただいた清永先生、まるでひとつのショーのような、楽しく学びある時間をありがとうございました!