2023年1月6日(金)、コォ・マネジメント株式会社主催、「新春採用セミナー ㏌ オンライン 2023」が開催されました。

第一部では、現役経営者であり、採用シニアエキスパートの馬醫光明（ばい みつあき）氏によるセミナーが行われ、第二部では馬醫氏とコォ・マネジメント株式会社 代表 窪田司が対談を実施。

「経営者に学ぶ！中四国の採用の最前線」をテーマに、馬醫氏の拠点である高知県での採用や、web採用の具体的な活用方法をお話しいただきました。

このレポートでは「小さな会社がWEB採用で成功する方法」についてお話しくださった馬醫氏によるセミナーと、窪田とのディスカッションをふり返ります。

第一部前半「小さな会社がWEB採用で成功する方法」馬醫 光明氏

第一部では「小さな会社がWEB採用で成功する方法」をテーマに、馬醫氏による講義が行われました。

この日馬醫氏が「ばい式Web採用」として取り上げたのは、Web採用において陥りがちな３つの罠と、Webで人材を採用する実践的5ステップ。

すでにWeb採用を行う多くの企業がWebを活用した採用に失敗している原因を指摘し、成功するためにはどのツールをどのように活用するのか、実際に馬醫氏が自社で実践している方法を紹介しました。

馬醫氏は講義の最初にまず、現在の採用の状況について確認。

毎年70万人の人口が減少し、高齢者が人口の3割を超え、さらには労働人口が現在の人数から600万人減少するという状況を踏まえ、採用をどう行っていくのかについて話しました。

さらに馬醫氏が「Web採用において陥りがちな３つの罠」として挙げたのは、下記の３つ。
・採用動線
・Web説明会
・PR動画

採用はすでに高い費用をかけてさえいれば成功できるというものではなくなり、マーケティングでいうところの集客の流れと同様、求職者が応募するまでの流れを作ることが必須であること、求人サイトはあくまでも認知獲得のための一つのツールに過ぎないことを説明しました。

またWeb説明会について馬醫氏は、多くの会社がパターン化した説明会を実施し、求職者からの反応を得られていないことを挙げ、自社では会社紹介動画と、一対一での説明会を組み合わせることで対策を行っていると紹介。

さらにPR動画については、高い費用をかけて観てもらうことを待つだけの動画があまりに多いことに警鐘を鳴らし、採用動線において、いかにその動画を活用するのかを設計することが必要であると指摘しました。

第一部後半「Webで人材を採用する実践的5ステップ」

続く後半では「ばい式Web採用」を武器に採用を戦っていくにあたり、馬醫氏は５つの取り組みを紹介しました。

馬醫氏が挙げた５つのステップは以下の通り。

Step.1 ペルソナの設定
Step.2 ダイレクトリクルーティング
Step.3 LINEとYouTubeを活用したブランディング
Step.4 オリジナルイベント
Step.5 LINE公式・Lステップ・YouTubeを活用した採用動線の設計

まずペルソナの設定については、マーケティングファネルを例に母集団がいかに小さなものであるかとの認識を促し、応募の後も面接、内定、内定承諾、入社というそれぞれの段階ごとに、様々な戦略を立てる必要があると指摘。

少ない人数を奪い合うことになる現実をつきつけ、意識を高めました。

馬醫氏は次に、自社の成功例を上げながらダイレクトリクルーティングを紹介。

今後採用のキーになっていくと自身の推測を示し、高い効果を得られやすい手法であることを説明しながら、一方でペルソナの設定と個別最適化が採用成功のためには欠かせないことも伝えました。

その後、３つのステップについては、LINE公式とLステップ、YouTubeをフルに活用した自社での取り組みを紹介。

参加者はその場でそれぞれの媒体で馬醫氏がシニアエグゼクティブを務める廣瀬製紙株式会社のアカウントとつながり、求職者が当社の情報をどのように得て、応募までの意識を形成していくかを体験しました。

YouTubeでの情報発信をはじめ、LINE公式やLステップを活用した求職者との関係構築は非常にリアルで、講義の途中でありながら参加者は思わずスマホを凝視する風景も。

当社が自力で積み重ねてきた取り組みの、底力に圧倒されました。

第二部 中四国の採用最前線（対談）

続く第二部では、馬醫氏と窪田が対談を実施。

代表質問に加え、参加者からの質問に答えていく形式で、中四国の採用最前線についての考察を深めていきました。

ここではWeb採用やスカウトメール、プロ人材など馬醫氏の講義で採り上げられた項目を深掘りするものをはじめ、今後の採用市場や採用力、経営における採用の影響といった、馬醫氏の予測をリアルタイムで聞きたいという、参加者の渇望とも言える質問が寄せられました。

回答の中で馬醫氏が一貫して伝えたのは、多くの項目においてもやはり、採用動線の設計とペルソナの設定がポイントになるということ。

地方企業であるにもかかわらず、狙った人材を的確に採用してきた手法は鮮やかで、設定されたペルソナの解像度の高さや、費用を抑えているにも関わらず、求職者との親和性を効果的に高める採用動線の設計は見事で、同社が採択しているツールや求人サイト、それぞれの活用方法を熱心にメモする参加者の姿が印象的でした。

ご登壇いただいた馬醫様、価値ある学びとともに、悩める地方の中小企業に採用への道筋を示していただき、ありがとうございました！

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